前回、
「ずっと三毛猫だと思っていた猫」
と書きました。
ところが昔の写真を見つけて、改めて見てみると――
……三毛猫じゃない(笑)。
なぜ私は、この子を三毛猫だと思っていたのか。
記憶にございません(笑)。
たぶん、その前に来ていた猫と記憶が混ざってしまったんでしょう。
……ということにしておきます(笑)。
その頃、わが家のベランダには、いろんな猫がご飯を食べに来ていました。
黒猫、トラ猫、長老みたいな猫。
ご飯を出すと、みんな集まってきます。
私は最初、みんなちゃんと食べているものだと思っていました。
ところが、ある日よく見てみると――
クロだけ、食べていない。
みんなの周りをウロウロしているだけ。
クロは、とにかく食べるのが下手でした。
せっかくご飯のところまで行っても、ほかの猫に横から取られてしまう。
「この子、全然食べられてないじゃん……」
それからは、せめてクロだけでもちゃんと食べさせようとしました。
でも――
それでも取られる(笑)。
クロのために出したご飯なのに、気がつくと別の猫が食べている。
クロはまた、その周りをウロウロ。
当時の写真を見ると、本当に小さい。
痩せていて、私はずっと子猫だと思っていました。
そのうち、いかつい猫たちはどこかへ移動したのか、だんだん来なくなりました。
それでも毎日やって来たのが、二匹。
クロと――

三毛猫だと思っていた、三毛猫ではない女の子(笑)。
朝、カーテンを開けると、
二匹がいる。
毎日、二匹でやって来ました。
そしてそのうち、二匹とも少しずつ家の中へ入るようになりました。
最初はおそるおそる。
でも慣れてくると、家の中でまったりするようになりました。

特にクロは、どんどん中へ入ってきました。
ドアを閉めても平気。
触っても平気。
そして、こっちを見る。
今、その頃の写真を見ると――
なんだか、
「お願いします」
って言っているように見えます(笑)。
そして、運命の日がやってきました。
先に手術をしようと思っていたのは、女の子の方でした。
病院も予約してありました。
ところが、その日に限って――
何かを察したのか、
サーッと逃げた(笑)。
そして、その子は来なくなってしまいました。
でも病院は予約してある。
さて、どうしよう。
ふと見ると――
クロがいる。
いつものように家の中で、
まったりしている(笑)。
「じゃあ……クロ、行く?」
こうして、予定外だったクロが病院へ行くことになりました。
そして――
そのまま、わが家の猫になりました。
不思議なものです。
私は白老へ来たとき、
「猫と暮らしたい」
と思っていました。
たくさんの猫がわが家へやって来ました。
その中で、一番小さくて、
ご飯を食べるのも下手で、
いつもほかの猫に取られていたクロ。
私がクロを選んだつもりだったけれど――
今になって思うと、
もしかしたら逆だったのかもしれません。
毎朝やって来て、
少しずつ家の中へ入ってきて、
ドアを閉めても逃げず、
触っても逃げず、
そして手術の日まで、そこにいた。
クロは最初から、
「ここの家の子になる」
って決めて来たような気がします。

ちなみに――
家猫になって、ちゃんとご飯を食べられるようになったクロは、
あっという間に大きくなりました(笑)。
そして外へ出たがる気配も、
まったくありませんでした(笑)。
どうやらクロの計画は、
大成功だったようです。🐾
