第47話「猫と暮らしたかった」

私は、もともと猫派です。

千葉で写真館をやっていた頃、
「ペットフォト」はとても人気がありました。

撮影に来るのは、8割くらいがワンコ。

もちろんワンコもかわいい。

でも私は、猫のあのツンデレな感じがたまらなく好きでした。

猫の撮影は、まず撮影から始まりません。

スタジオの点検から始まります(笑)。

初めての場所に入ると、

フンフン……。

スタジオの隅から隅まで歩いて、
あっちをフンフン。
こっちをフンフン。

こちらが、

「そろそろ撮影しませんか?」

と思っていても関係ありません(笑)。

自分が納得するまで、撮らせてくれない。

そしてようやく点検が終わると、

「じゃあ、しょうがないから撮らせてやるか」

みたいな顔をする(笑)。

それがまた、かわいい。

不思議と猫たちは、スタジオで粗相をすることもほとんどありませんでした。

ワンコはというと――。

新しい場所へ来ると、

まず自分の権利を主張したくなるらしい(笑)。

マナーベルトをしているので大丈夫なのですが、飼い主さんはいつもハラハラ。

それも含めて、みんなかわいかった。

でもやっぱり私は猫が好きでした。

猫って、やわらかい。

抱っこしたり、撫でたりしているだけで、なんだか幸せになる。

だから白老へ引っ越して、一軒家で暮らすことになったとき、

真っ先に思ったことがあります。

猫が飼える!!

仕事もしていない。

時間もある。

ずっとできなかったことを、今ならできる。

思いっきり猫と暮らしたい。

白老へ来たらやりたかったこと。

私の中では、それが一番だったかもしれません。

しかも、この辺りには地域猫と呼ばれる猫たちがたくさんいました。

わが家のベランダにも、いろんな猫が遊びに来るようになりました。

でも――。

猫との出会いにも、やっぱり縁があるんですよね。

クロより前に、
わが家へ毎日のようにご飯を食べに来ていた猫がいました。

それが、この子です。

この子も最初は、もちろん外でご飯を食べていました。

でも毎日来るうちに、少しずつ家の中でも食べるようになりました。

これ、みんな同じなんです(笑)。

最初は、

体の半分だけ家の中。
半分は外(笑)。

いつでも逃げられるようにしているんでしょうね。

それがだんだん、

私が見ないようにして少し中へご飯を置いておくと、

そろり……。
そろり……。

キョロキョロしながら入ってくる。

そして食べる(笑)。

それを繰り返しているうちに、普通に家の中まで入ってくるようになります。

とはいっても、

逃げるときはものすごく速い(笑)。

この子も、ある日かなり奥まで入ってきました。

「これは、いけるかも」

そう思った私は、

そっとドアを閉めてみました。

すると――。

ぎゃーーーー!!
出してーーー!!

……とは言っていないと思いますが(笑)、

もう、この世の終わりみたいな大騒ぎ。

鳴く。
鳴く。
とにかく鳴く。

「わかった、わかった💦」

結局、私のほうが根負けして、ドアを開けました。

すると飛び出していって――。

それから、この子は来なくなりました。

「ああ……失敗したな」

と思いました。

もう少し待てばよかった。

この子には、この子のタイミングがあったんですよね。

猫を飼いたくて仕方がなかった私と、
まだ家の中で暮らすつもりなんてなかった、この子。

ちょっとだけ、タイミングが合わなかった。

でも、この辺りにはまだまだ猫たちがいました。

そしてしばらくすると――。

今度は二匹の猫が、わが家へやって来るようになりました。

一匹は、黒猫。

もう一匹は……

ずっと私は「三毛猫」だと思っていた猫(笑)。

この二匹との出会いが、
私の「猫と暮らしたい」という夢を、本当に叶えてくれることになります。

ただし――。

三毛猫だと思っていた件については、後ほど(笑)。