第3話 「昼は甘えん坊、夜は怪獣(笑)」

家猫になったチャッピー。

外へ出たくてダンボールを破壊したり、家の中をウロウロしたり。

まだまだ「家猫修行」は続いていました。

ところが――

人に甘えることだけは、どうやら修行の必要がなかったようです(笑)。

クロをかまっていると、

「オレもいるぞ」

と言わんばかりに、すぐに割り込んでくる。

クロを撫でていたはずなのに、気がつくと目の前にいるのはチャッピー。

「あれ? クロは?(笑)」

そんなこともしょっちゅうでした。

クロのほうも、大きな茶トラが気になるようで、チャッピーにちょっかいを出したり、遊びに誘ったり。

少しずつ、ふたりの距離も近くなっていきました。

そしてチャッピーは、クロのお気に入りのベッドにも早速入ります。

「そこ、クロのなんだけど……」

そんなことは、もちろん気にしません(笑)。

昼間のチャッピーは、本当に甘えん坊でした。

人のそばでゴロン。

撫でてもらってゴロゴロ。

そのうち安心しきって眠ってしまいます。

そして――

グォ~~……。

豪快ないびき(笑)。

📹 チャッピーの豪快ないびきはこちら(笑)

ところが。

そんな平和なチャッピーは、昼間限定でした(笑)。

夜、布団に入るたびに思いました。

「今夜こそ、寝てくれるかなぁ……」

ほとんど祈るような気持ちです。

ところが、しばらくすると――

「がおおお~~ん!」

始まりました。

チャッピー、夜の徘徊です(笑)。

一つの部屋を見て回り、また次の部屋へ。

家中という家中を巡回しては、また戻ってくる。

それを夜中じゅう繰り返します。

たまに起きて撫でてみても、興奮しているのでほとんど効果なし。

「チャッピー、一緒に寝よう~」

布団の上に乗せてみても――

数秒で降りる(笑)。

仕方なく隣の部屋に入れてみたこともありました。

すると、

ガリガリガリ……!
ベリベリベリ……!

ドアを引っかき、カーペットはぐしゃぐしゃ。

チャッピーの爪は、クロよりずっと太くて硬い。

長いあいだ外で暮らしてきただけあって、なかなかの迫力です。

「これ……ドア壊れるんじゃない?💦」

結局、開放(笑)。

もう私たちにできることは、チャッピーが疲れるのを待つことだけでした。

ところが、これがなかなか疲れない(笑)。

夜中じゅう歩いて、鳴いて、また歩く。

そして朝方になって、ようやく静かになる。

そのころ――

クロはベッドで普通に寝ていました(笑)。

実は私たちには、ひとつ大きな誤算がありました。

それは――

クロが、あまりにも手のかからない猫だったこと(笑)。

クロも元は外で暮らしていた猫です。

ところが家に入ってからは、トイレも、ごはんも、夜の過ごし方も、ほとんど困ることがありませんでした。

あまりにも自然に家猫になったので、

「猫って、こんなにすんなり家の暮らしに慣れるんだねぇ」

と思っていたくらいです。

ところがチャッピーは違いました(笑)。

夜になれば鳴く。

歩く。

外へ出たがる。

閉じ込めれば、ガリガリ、ベリベリ。

そこで初めて思ったのです。

「……これが、ほんとの猫だよね(笑)」

いや、クロも猫なんですけど(笑)。

そんな夜が、一か月ほど続いたと思います。

チャッピーは体の事情で去勢することができませんでした。

それも少し関係していたのかもしれません。

でも、長いあいだ外で暮らしてきたチャッピーです。

急に、

「今日から夜も家の中ね」

と言われても、そう簡単にはいかなかったのでしょう。

今となっては笑い話ですが、あのころは本当に寝不足でした。

家猫になる練習をしていたチャッピー。

でも今振り返ると――

修行していたのは、チャッピーだけではありませんでした。

鳴いても、歩き回っても、ドアをガリガリされても。

「この子はもう外には出さない」

そう決めた私たちもまた、

チャッピーと暮らすための修行中だったのだと思います。

……その横でクロだけは、いつも通り寝ていましたけど(笑)。

🐾