チャッピーがいなくなって、
家の中も、少し変わりました。
いちばんわかりやすかったのは――
食事の時間。
ある朝。
いつものように、母と朝ごはんを食べていました。
テーブルには、焼いた鮭。
それも、堂々と置いてあります。
……魚が、普通に置いてある(笑)。

チャッピーがいた頃なら、こうはいきません。
魚を焼き始めれば、台所へ出勤。
テーブルに置けば、油断大敵。
ちょっと目を離したら、
食われる(笑)。
魚だけじゃありません。
唐揚げも。
豚肉も。
牛肉も。
ソーセージも。
とにかく、肉と魚には目がなかったチャッピー。
食事のたびに、
「チャッピー!だめ!」
「こら~~!」
そんな声が飛んでいました(笑)。
それが今は――
静か。
魚を置いておける。
ゆっくり食べられる。
振り返っても、魚はちゃんとそこにある(笑)。
ものすごく平和です。
クロはというと、
魚を強奪するでもなく、
唐揚げをくわえて逃げるでもなく――
そのへんで転がっています(笑)。

平和になった。
とっても平和になった。
なのに、
こんなに静かだったっけ。
こんなにゆっくり、ごはんを食べられたっけ。
「チャッピー!」
そう言うことも、なくなりました。
毎日の暮らしの中には、
チャッピーがいた跡が、あちこちに残っていました。
いなくなって初めて気づくことって、あるんですね。
食卓は、とても平和になりました。
でも、ちょっとだけ物足りない。